キャットフード選びは猫の健康を左右する大事な過程です。でも種類やメーカーが多すぎて迷いますよね。
「どんな基準で選べばいいの?」
「安全性はどう判断するの?」など、
猫飼いさんが抑えたい、キャットフード選びのポイントをまとめました。
著者自身が先代猫から2代目猫のために、調べた情報をもとにお伝えしていきます。ぜひ、キャットフード選びの参考にしてみてください。
キャットフードの種類と特徴|ドライ・ウェット・手作りを比較
まずはおさらいです。キャットフードの種類についてポイントをおさえておきましょう。ここでは「ドライ・ウェット・手作り」で分けて考えます。
ドライタイプについて
通称「カリカリ」といわれるキャットフードです。
・ウェットフードより価格が安いので経済的です。
・製造過程で水分を飛ばし乾燥されているため、長期間の保存に向いています。
・噛むことによって、歯石が付きづらいです。
・口腔内の痛みや疾患がある猫、シニア猫には不向きです(食べづらい)
・水分が不足しがちになります。
ウェットフードについて
水分を多く含み、栄養素が凝縮されているタイプです。
・柔らかいので、口腔内の痛みや疾患のある猫やシニア猫でも食べやすいです。
・水分を多く含むので、水分補給の足しになります。
・素材の触感や味を生かしているから美味しい!
(ドライより喰いつきが良い傾向)
・消化しやすいです。
・ドライフードより値段が高く、費用がかさみがちです。
・腐敗しやすいため、置き餌はできません。
手作り食ってどう?
材料を直接、仕入れて作るから安全性は高くて安心です。特にアレルギー体質の猫の場合は、一度は試してみる価値あり!

ここでちょっとひとこと
実は、先代猫の時に一時期、手作り食を試していた時期がありました。皮膚疾患を繰り返していた時期に、当時の往診医からの勧めもあって、手作り食を導入してみることに。
内容は「キャベツ、人参、ささみ」が主食で、細かく刻んで煮込むだけのシンプルな手作り食です。野菜からの水分も摂れるので、お勧めです。肝心の猫自身の食いつきは微妙でしたが(笑)
初代猫の場合は食べなくなり、中断せざるを得なかったのですが、もし受け入れてくれる猫ちゃんであれば、一度は試してみてほしいです。
ですが…手作り食が完ぺきとは言い難く、デメリットもあります。
安全なキャットフードの選び方|総合栄養食と原材料のチェック方法
愛猫にはいつまでも元気で過ごしてほしいから、安全でおいしいフードを選んであげたいものです。まずは、安全なフードの基準について触れていきます。
総合栄養食が最強!
総合栄養食とは「どんな食事」?
新鮮な水と一緒に与えるだけで、猫の健康を維持できるように作られるため、栄養バランスの摂れているキャットフードのことをいいます。
ペットフード公正取引協議会により、栄養基準をクリアした商品のみが「総合栄養食」として、商品に表示できるものとなります。
参照ページ:https://pffta.org/
グレインフリーは本当にいいの?
グレインフリーって、何?
一度は見聞きしたことがある人も、あまり馴染がない人にも、「グレインフリー」について、簡単に触れていきましょう。
グレインフリーとは、穀物類(小麦・トウモロコシ・米など)が入っていないキャットフードのことをいいます。グレインフリーは「良質なフードですよ」と宣伝を謡っている商品も多くありますが、そもそもなぜ、グレインフリーが推奨されるのでしょうか。
理由としては、猫は穀物を消化するのが苦手といわれる所以です。生の穀物類は猫には良くないですが、加熱したり加工すれば猫にはそれほど負担がないともいわれています。
問題は穀物が主食になったり、穀物の割合が多いタイプのキャットフードです。穀物の割合が多いタイプの商品は栄養価が低く、消化もしづらくなるため、猫にとっては負担となります。
グレインフリーのデメリットとは?
穀物すべてが「悪いもの」ではなく、腸内環境を整えるビタミンやミネラルを含む良質な穀物は適度な摂取量であれば、特に問題はありません。
・穀物アレルギーを持っている猫
(実はほとんどの猫には該当しないそうです)
・消化器系(便秘や下痢など)の不調がある場合
・体質的にも穀物の消化が苦手な場合
結論!理想とされるキャットフードは、肉・魚の成分が多めで栄養価が高いものです。穀物の量は適量あるいは少量程度であれば大丈夫!
原材料の表示に注意!○○ミール・副産物は危険!?
原材料名は入っている割合が大きい順番から記載されています。最初に肉・魚が記載されているフードが理想です。
注意したいのが「○○ミール」とか「肉副産物」と記載されているキャットフードです!
ミールって何?
家畜動物や魚から脂肪分を取り除いて乾燥させた粉末状ものをいいます。
例)ミートミール、チキンミール、フィッシュミールなど
肉副産物とは?
人間の食べ物としては扱われない動物の部位のうち「毛・角・歯・蹄など」
猫にとっては良質な栄養源となる場合もありますが、問題は使用される動物の状態です。
例えば、病気や死亡した動物が使用されている場合を懸念する声もあるので、「○○ミール、肉副産物」は避けるのが無難となります。
添加物について
人用の食品であれ、キャットフードであっても、少なからず添加物は入っている場合が多いですが、添加物と聞くと怖いイメージもありますよね。
しかし、添加物は必ずしも悪いばかりではありません。添加物を入れる目的としては、フードの品質保持もあるからです。
ここで、猫にとって最も危険な添加物の種類をご紹介します。
・亜硝酸ナトリウム
・フルビル酸カリウム
・増粘剤・増粘多糖類
・BHA・BHT
酸化防止剤や保存料、発色剤として使用されますが、発がん性の疑いがあります。なので、キャットフードを選ぶときは、商品の表示に注意を向けてあげてください。
参照ページ>> https://recommend.marketplace.rakuten.net/category/pet/4528/
国産VS外国産|キャットフードの安全性は?
日本で流通しているキャットフードは、国産や外国産を問わず、「ペットフード安全法」が適用されます。
ちなみに、原産国の表示は原材料の産地ではなく、最終加工された場所(国)のことを指しています。
ペット事情では、日本より海外のほうがペット先進国といわれるだけのことはあって、外国産のキャットフードのほうが、製造や販売基準が厳しいといわれています。
特にアメリカやヨーロッパ、オーストラリアは技術も高く、動物に対する法律も厳しいのです。それだけに、安全性が高くて信頼できるキャットフードも、数多く取り揃えているといわれています。
しかし、国産のキャットフードすべてが劣っているわけではありません。日本のペット事情はアメリカやヨーロッパなどから見ると発展途上ではありますが、頑張っている国産のメーカーもあります!
商品の原材料表示などをしっかり、ご自身の目でみて選んであげてください。
関連記事>> 【実体験レビュー】愛猫がご飯を食べない!先代猫に試したキャットフード6選を徹底比較
先代猫のために、国産・外国産問わず、良い物を厳選して試したキャットフードのレビューをまとめた記事になります。こちらもぜひ、参考にしてみてください。
年齢別キャットフードの選び方|子猫~シニアまで
各ライフステージや年齢によっても、フードの種類は豊富にあります。それでは、具体的に見ていきましょう。
ライフステージ | 特 徴 | 必要な栄養・ポイント | 補足・注意点 |
子猫 (0~12か月) |
急成長期 | 高たんぱく・高脂肪、 免疫サポート |
離乳期からフードへ移行。少量を回数多めに与えるのがカギとなります。 |
成猫 (1~6歳) |
活動量が多い時期 | バランス重視。体重管理を意識して。 | 肥満用にはダイエット食を、病気に合わせて療法食を選ぶこともある時期。 |
妊娠・授乳期 | エネルギー消費大 | 高カロリー・高脂質 | 妊娠中は量を調整、授乳期は好きなだけ食べられる工夫を! |
去勢・避妊後 | ホルモン変化で 太りやすい |
低カロリー・高たんぱく | 術後は半日絶食→翌日から食事再開。1~2日は食欲減もあるので様子を見つつ調整。 |
シニア猫 (7歳~) |
消化機能が低下 | 消化しやすい成分・ 高たんぱく |
1日数回に分けて少量ずつ。カロリー控えめが◎ |
【番外編】療法食について
泌尿器や消化器など、症状別に療法食があります。基本は獣医師の指示に従って与えます。ちょっと心配だからと自己判断で試したり、あるいは止めたりしないでください。
ちなみにロイヤルカナンでは、飼い主の自己流による健康被害を懸念して、公式ホームページあるいは動物病院でしか購入できないシステムとなっています。
関連記事>> 【体験版】ユリナリーS/Oって実際にどうなの?~尿疾患系の療法食について~
まとめ|キャットフードは「うちの子」に合ったものを
本記事では主に、キャットフードを選ぶ基準について触れてきました。キャットフードには様々なメーカーのものが数多く出回っており、正解は1つではありません。
猫の年齢、体質、食の好みによっても選び方は変わってきます。まずはキャットフードの基本を押さえつつ、安全性についても理解しておきましょう。
気になる商品があれば少量ずつ、調整しながら試してみるのがお勧めです。無理のない範囲で、愛猫に合ったフードを見つけてあげてくださいね。
皆さんの愛猫がいつまでも元気で過ごせますように祈っています。