「猫と暮らしたいけれど、高齢だから難しいかも…」「一人暮らしだと諦めるしかない?」
そんなふうに、年齢や生活環境を理由に猫との暮らしを諦めている方も多いのではないでしょうか。
でも実は、飼うだけが猫と関わる方法ではないんです。
今回は、高齢者や一人暮らしの方でも無理なく猫と関われる「預かりボランティア」や「永代預かり制度」について、メリット・注意点も交えてわかりやすくご紹介します。
1. なぜ高齢者や一人暮らしだと猫を飼いにくいの?
保護猫の譲渡には、一定の条件があることが多く、特に以下のような点がハードルになることがあります。
一人暮らしだと、万が一の入院や災害時のリスク
高齢者の場合、「施設入所=飼育困難」と見なされやすい
保護団体も猫の幸せを第一に考えるため、どうしても慎重にならざるを得ません。
でも、これは「高齢者=無責任」と言いたいわけでは決してありません。
あくまで リスク管理の一環 なのです。
2. それでも猫と暮らしたい方へ|ボランティアという選択肢
「どうしても猫と関わりたい!」という気持ちがあるなら、ボランティアという形で猫と暮らすことができます。なかでもおすすめなのが、「預かりボランティア」
猫と実際に一緒に過ごす経験ができ、責任を持ちながらも、負担が少ない関わり方です。
3. 預かりボランティアってどんなもの?
保護された猫を、新しい里親さんに譲渡するまでの間、一時的にお世話をするのが「預かりボランティア」です。
人馴れしていない猫のトレーニングになることも
期間限定のなかで、自分が猫飼いできるかを見極めることができる
預かりボランティアを始める前に準備したいこと
猫が安全で快適に過ごせる環境を整えることが大切です。具体的には、以下のような準備が必要になります。
日常品の準備: トイレ、キャットフード、水飲み容器など
健康管理: 猫の健康チェックと必要に応じた状態報告
ケア用品: 爪切りや歯磨き用品など
なお、基本的な用品はボランティア側が用意するのが一般的です。
【実例】北海道しっぽの会の取り組み
北海道長沼町にある認定NPO法人「しっぽの会」では、終生預かりボランティアも募集しています。
対象となるのは、毎日のケアが欠かせない、ハンデのある猫たち。
ですが、医療費やフード代などは団体が負担してくれるので、安心して活動できます。
興味のある方は詳細を確認してみてください。
>> 認定NPO法人「しっぽの会」
4. よくある質問|実際どうなの?預かりボランティア
Q1. 保護猫にかかる費用は全部自己負担になるの?
A.
基本的には、猫の日用品(フード、トイレ砂、ケア用品など)はボランティア側の自己負担となることが多いです。ただし、団体によっては医療費・フード代をカバーしてくれるところもあるので、事前に条件を確認しておきましょう。
Q2. 猫が体調を崩したらどうすればいいの?
A.
まずは団体に相談。勝手に動かず、指示を仰ぐのが基本です。
緊急時のみ臨機応変に対応しましょう。
Q3. 一人暮らしでも本当にできるのかな?
A.
一人暮らしでも参加可能な団体は多くあります。ただし、脱走防止策や体制づくりは必須です。また、事前の環境確認を行う団体も多いです。
Q4. 預かった猫と別れるのが辛くなりそう…
A.
その気持ち、よくわかります。でも、猫が「本当の家族」と出会う瞬間は、何より嬉しいもの。
あなたのサポートが猫の幸せに繋がるのです。
5. 高齢者向けの制度「永代預かり」という安心の形
「高齢だけど、最後まで猫と暮らしたい」
そんな方におすすめなのが、永年預かり制度です。
北海道札幌市の「ツキネコ北海道」では、飼い主ではなく「預かり主」として猫と暮らすことができます。
一番の安心ポイントは、預かり主さんに何かあった場合でも、猫はツキネコに戻る仕組みになっていること。将来に不安があっても、安心して猫と一緒にいられる制度です。
永年預かり制度はツキネコ北海道独自の取り組みであり、全国的にはまだ浸透していませんが、本州からの問い合わせも多いようです。
永代預かり制度の詳細>>ツキネコ北海道
6. ボランティアを通して得られること
まず、初心者さんには、無理のない範囲で猫を預かれるよう配慮してくれる団体が多いので、心配しすぎずに相談してみてください。
命を支えるやりがい
社会とのつながり
そして…猫のかわいさに癒される毎日!
私がもし預かりボランティアをするとしたら…
うちのタルタルも、元保護猫です。先代猫もそうでしたが、人間の都合に翻弄されていました。それでも縁があって、最終的にはわが家に来てくれました。
もし今、預かりボランティアを始めるなら、タルタルの気持ちを最優先に考えます。
預かり猫ちゃんは最初はケージ中心で様子を見ます。そして、少しずつ空間を広げてあげる。
預かる猫も、タルタルも、どちらにもストレスが少ないようにしたいですね。
私にとって大切なのは「猫の心のケアを第一にすること」
これは、飼い主としてもボランティアとしても、共通の信念といえることでしょう。
まとめ|「飼えない=諦める」ではない
年齢や一人暮らしを理由に、猫との暮らしを諦める必要はありません。「預かる」「関わる」という形なら、無理なく猫と暮らすことができます。
「もう歳だから…」「一人だから…」と諦める前に、まずは小さな一歩から始めてみませんか?
きっと猫との素敵な時間が待っていますよ。
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