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【最終話】さよならだけど、さよならじゃない

初代猫・ハーにゃん物語

ハーにゃんと過ごした約6年———
本当に、あっという間でした。

繰り返す入退院や通院の日々。
大変ではあったかもしれないけれど、
それでも、もっと長く一緒にいたかった。

ハーにゃん、
長生きさせてあげられなくてごめんね。

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ずっと大好きだよ。
これからも、ずっと。

 

ゴメンね、ハーにゃん「逝かないで」

2023年12月・クリスマスの朝。
気づけば外は明るい。

部屋のカーテンを開けると弱々しく息途絶えそうなハーにゃんが一瞬、窓のほうを見て反応しました。

「ねえ、ハーにゃん。もう少しだよ。まだまだ一緒だよ。病院に行くんだよ」

でも、ハーにゃんは、すぐに力尽きてきて…
それっきり、外を見ることもありません。

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すぐにでも救急の動物病院へ行ったほうが良いのだろうか。

そしたら車の中でハーにゃんは生き途絶えてしまうのだろうか。

それは尚のこと、かわいそうではないか。

だったら、温かくてフワフワのベッドの上で、最後までいてもらったほうが良いかな。最後の最後に病院へ行くという、ハーにゃんにとっては最も嫌なことを記録に残してしまうのはあんまりだ。

そう思ったら何もできないで止まってしまう。本当に私は弱い。

こんなにハーにゃんが苦しそうなのに…。

 

本当の天使になった、愛猫ハーにゃん「旅立ちの朝」

そして、朝8時過ぎに永遠の眠りについたハーにゃん。

もう、苦しいのは嫌だね。楽になりたいかな。

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いや、やっぱり私を置いていかないで。

勝手な飼い主で最後まで本当にごめんね。

いろんな思いが錯誤しているけれど、ハーにゃんが「ニャア」とお話してくれない。息していない。それは事実。

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泣いた、たくさん泣いたけれど、まずはリモートの仕事をしないとならない。

今日は午後お休みして、ハーにゃんを送り出さないと。

これが飼い主としての最後の任務。最後くらいはきちんとしよう。

 

まずは近隣の動物病院へ向かったけれど

【第8話】でも触れた内容ですが、1回も使わないで終わった「点滴セット」

これを返却しに近隣の動物病院へ向かいました。

ここではっきりとしたこと、それは…。

ここの動物病院は今後、絶対に使うことはない、ということ。

それなりに口コミ評価の良い動物病院ではありますが、私はひとつも星がつけられない、とことん相性の悪い場所となってしまいました。

本当に、ハーにゃんに申し訳ない気持ち。やり場のない気持ちを今も抱えています。

 

たった一人の口コミが正解だった!ハーにゃんの見送り

ハーにゃんのご遺体をどこで焼却してもらい、お見送りをしようか…。

地元の口コミ評価を見て、一番評価の高いところへ電話をしてみました。すると、電話に出た男性の対応がぶっきらぼうで驚き…!

「ダメだ、こんな対応が悪い人のいるところにお願いしたら、一生後悔する」

50件の口コミのうち、たった1件の口コミ評価が目に留まりました。

「電話に出た男性がぶっきらぼうでした」

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たった1件の口コミが正しかった!

口コミは参考にはするけれど、本当に分からないものですね。

 

お家に帰ろうね、ハーにゃん

結局、家から一番近いところが空いていたので、そこにお願いすることに。

ハーにゃんのご遺体を大事に扱ってくれて、そして、急かされることもなく、ゆっくりと見送ってあげることができました。

お坊さんは呼びますか?と聞かれたけれど、それは丁重にお断りしました。

私自身がハーにゃんを大事に思っている、それだけで十分だと思ったので。これは人によりけりですが、自分自身の気持ちと折り合いをつける意味では「アリ」かもしれません。

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小さなご遺体は灰となり、お空へと昇っていきました。

そして、私の手元にはハーにゃんの骨壺。

「お家に帰ろうね、ハーにゃん」

 

保護主さんと預かりさんも最期のお別れ

保護主さんと預かりさんもその日はお仕事だったので、連絡してから我が家へ到着した頃には夜11時を過ぎていました。

ハーにゃんのためにお花と、保護主さんのお家にいた頃のハーにゃんの写真を数枚いただきました。

そして保護主さん、真っ先にハーにゃんの骨壺へと向かい、骨壺を胸に抱き「やっと抱っこできた」と、安堵したような様子も。

そして、「本当にありがとう」と、言葉をかけてくれたのです。

 

「ありがとう」と言われる資格はないのです

「いいえ、ごめんなさい。ハーにゃんを長生きさせてあげられなかった」

私は戸惑い、お詫びの言葉を口にしていました。

それから延々と皆でハーにゃんの思い出話をする時間を共にして、気づけば日付が変わっていました。

私は何度も保護主さんに謝りました。

「ハーにゃんを長生きさせてあげられなくて、ごめんなさい」

保護主さんはただ、私の気持ちをなだめてくれていました。

「長生きすれば果たして幸せってことなんだろうか?」とは、FIPに治療方法があることも理解していた保護主さんの言葉です。

さらに続けて、「ハーにゃんは毎日の通院を喜ばないのでは?」

 

答え合わせができない私

私は最近まで、もっと早くに病院へ行って、治療開始できていたら…とずっと悔やんでいたんですが、今はその当時の保護主さんの気持ちが理解できる気がします。

約6年間も一緒に暮らしていた私よりも、約2か月間、ハーにゃんと過ごしていた保護主さんのほうが、ハーにゃんのことを理解していたようです…。

正直、自分の浅はかさが恥ずかしい。

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FIPの治療には毎日の通院が必須となります。

大嫌いな病院へ毎日、治療をしに行くということは、ハーにゃんにとっては地獄ではないのかと。やっと2年が過ぎた頃に、考えが及ぶようになりました。

賛否両論あるとは思いますが、答え合わせはできません。
今でもはっきりとした答えが出ないのです。

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この答えは、これからも出ないのかもしれません。

 

これからどうしよう

保護主さんと預かりさんもハーにゃんとのお別れをし、日付も変わっていたことから、とりあえず寝るだけ。

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冬の寒い季節の唯一の楽しみは、ハーにゃんがお布団の中に入って、一緒に寝てくれることだった。

冬の至福の時間だった。

大人しい子だったけれど、ハーにゃんがいない夜はとても静かだったのでした。

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寝返りするのも一苦労だった、ハーにゃんの体温で布団の中が暑く感じることもあった。腕枕して腕が痺れた。

そんな楽しい苦労がない今、頭をよぎったこと、それは…。

これからどうしようという、行き場のない思いでした。

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ハーにゃんの猫生はここで一旦、終了となりますが、私の中ではいつまでも愛らしく、ハーにゃんは生き続けています。

 

次回は、愛猫を亡くした飼い主の気持ちを整理するための記録として、エピローグをお届けします。

 

前のお話:【第8話】神様おねがい!どうぞこのまま時を止めて
次のお話:【エピローグ】それぞれ歩いていく、また会えると信じて

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