近隣の動物病院にこだわる必要はない。いや、もう理由がない…。
私はある行動に出ることにしました。
とうとう、病院を変える…。
これは当時の私にとっては一大事です。
不信感を抱いたまま、診る気のない担当医に任せることはできない。
なにより、ハーにゃんがかわいそうだ。
動物病院探し物語
一大決心をした私はまた、動物病院探しに没頭しました。
なにより、病状を繰り返すハーにゃんは複雑です。
病院にもそれなりに高度な技術や技量を求めたい。
そしてなにより、真剣に向き合ってくれる病院がいい。
結果—————
猫の治療に強い?と謳っている動物病院が見つかりました。
ここに賭けてみよう。
新しく決めたのは「M病院」です。
ハーにゃんの状況を理解してほしいから伝える
ハーにゃんの履歴書を箇条書きにまとめました。
空輸で保護主さんから、私の元へ。
家に来てからはケガや病気を繰り返し発症。
大学病院で大手術をして膵臓を半分切除。
それから嘔吐を繰り返すことが頻繁に。
右前足の痛みが出現し、歩行状態にも影響。
と、ここで一覧にすると簡単ですが、当時は約4年にわたるハーにゃん物語は、A4用紙2枚にびっしりと記録されました。
行く先はやっぱり大学病院でした
何度か診てもらっているうちに、またしても大学病院を紹介されることになりました。
実はこれで3度目!
1度目は「猫の好酸球性硬化症」で膵臓半分を切除をして4時間にも及ぶ大手術。
2度目は右前足の腫れが顕著となり、詳しくみてもらう目的で、近隣病院からの紹介で行くことになった経緯があります。
(近隣の動物病院でのことです。
どうしてよいのか分からず、とりあえず大学病院へ…
そんな雰囲気を感じたのですが…)
そして、3度目。
M病院は、ベテランの先生だから見立ては信じて疑う余地もなく、ハーにゃんの病状は複雑なんだと納得の上で、大学病院にかかることとなったのです。
あれ?病院によって言っていることが違う!?
新しくお世話になることに決めた「M病院」の先生と大学病院の先生の言っていることが全く異なっていてビックリ!
どういうこと?M病院って駄目ってこと?
大学病院は絶対!とは言い切れませんが、何せ、4時間もの大手術を担当してくれた先生の言うことなので、私は信じて疑うことはなかったのです。
でも、先生の雰囲気には、どこか違和感が…。
1度目、2度目にお世話になった時の先生の印象と、何かが違う。
気のせいか?と思ったけれど…
後々、大学病院にも不信感を持つことになったのです。
飼い主の生活変化と猫のストレス
大学病院では「検査」ばかりして生検をして…。
それから、結果を待つこととなったのですが‥。
—————
一向に連絡がこない!
そんな中、ハーにゃんの状態も落ち着き、穏やかな生活の日々。
ですが、今度は私の状況が大きく変わりました。
当時、身体を動かす仕事に就いていた私ですが、2度目の強い腰痛により、職を変えることになりました。
結果、リモート生活に突入。
—————
すると、ハーにゃんはストレスを感じた様子で、訴えが強くなってきて…。
ハーにゃんはきっと、こう思ったのかもしれない。
「何で家にずっといて、構ってくれないんだ?」
(ハーにゃんの気持ちを想像してみた)
病院不信が強まる、人も猫も
この頃から、いいえ、それ以前から…。人も猫も「病院」という存在そのものに疲れていたのかもしれません。
実は2度目の大学病院を境に、ハーにゃんの病院嫌いは尋常ではなかったのです。
通院のたびに失禁するようになり、大人しいハーにゃんが大声で泣いて訴えるようになったのです。
そして、誤診?のM病院は結局、止めることにしました。
そもそもM病院に変えたきっかけは、近隣病院の若い先生の一言からでした。
「オーナーさんの気持ちが重たいんですよ。今度何かあったら、電話で相談してください」と。
これが私の気持ちを決定的に動かした言葉————
結果、次に選んだM病院も信じられない。
大学病院にも不信感。
往診は?治療できない…。
いったい私はどこに向かえばいいのだろう…?
ウソでしょ?家族に一大事!
今度は身内に一大事が!なんと、集中治療室へ!
山場は越えて1か月で退院はしたものの、その時は本当に動揺しました。
人生ってどこで何が起きるか分からないし、不思議でも何でもない。
人も猫も生きていると色んな試練があります。
猫は敏感で、ストレスを感じやすい動物といわれますが、同時は私の生活変化に加えて、身内の一大事も重なり…。
そんな私の心境変化を感じ取ったのか…。
この頃を境に、ハーにゃんの食欲が静かに下降しつつあったのです…。
ハーにゃんの気持ちを優先?病院行かなきゃ…の葛藤
病院嫌いのハーにゃん。
でも、食欲が下降気味のハーにゃんも気になるし…。
—————
このくらいで病院に行ったらダメなのかな?
(あくまでも私にとっては「これくらい」では決してないのですが)
そのたびにあの言葉が頭の中をこだまする。
「オーナーさんの気持ちが重たいんです」
何かあってからでは遅いのでは?
以前までの私なら迷わずに病院に行っていたのに、今では足が止まる。
行動ができない自分になってしまっていたのです。
(今でもこの当時のことがフラッシュバックします。今でも、あの頃の自分を殴りたい…!)
つづく。
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